米住宅法案、FRBのCBDC発行を2031年まで禁止へ"署名見送り"でも成立見通し
AI マーケットサマリー
2031年まで連邦準備制度理事会(FRB)が米国のCBDCを発行することを禁止する条項を含む米国の住宅法案は、自動的に法律として成立する見通しであり、政権の反CBDC姿勢を延長するものとなる。暗号資産を直接推進するものではないが、この措置は短期的なCBDC政策の不確実性を低減し、CLARITY法のような並行する議論の中でデジタル資産規制に焦点を当て続ける。短期的な市場への影響は、米国の規制リスクをめぐるセンチメントに集中する可能性が高い。
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トランプ大統領は「21st Century ROAD to Housing Act(21世紀ROAD to Housing法)」への署名を見送っている。Truth Socialへの投稿で、連邦選挙での写真付き身分証明書の提示を義務づける投票法案「Save America Act」について、上院での前進を待つとして、署名を保留すると説明した。
同住宅法案は先月、議会からホワイトハウスに送付された。大統領は署名していないものの、正式な拒否権(veto)は発動していない。ホワイトハウス当局者は、大統領が拒否権を行使する意向はないと確認しており、憲法上の審査期間が満了すれば法案は自動的に成立する見通しだ。
暗号資産(クリプト)業界が注目するのは、法案に盛り込まれた条項の一つ。連邦準備制度理事会(FRB)による米国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行を2031年まで禁じる内容で、トランプ氏が行政命令で連邦機関に米CBDCの追求を行わないよう指示してきた従来方針を法制化し、期限付きで延長する形となる。ワシントンでのデジタル資産政策を巡る動きが続く中、このCBDC制限は業界内で焦点になっている。
大統領が署名を遅らせている背景には、Save America Actの成立を求める強い姿勢がある。支持層の後押しが強い同法案の前進を条件とする対応は、これまでにも住宅法案で繰り返されてきた。
議会が会期中で、拒否権も行使されていないため、今回の法案は成立が遅れるだけで「ポケット・ベト(任期末など特定のタイミングでの不署名により法案を成立させない手続き)」の対象にはならず、自動成立となる。
民主党は反発を強めている。エリザベス・ウォーレン上院議員は、住宅価格の手頃さ(affordability)への対応を損なう行為だと批判しつつ、拒否権が出ていない以上、法案は結局成立すると指摘した。
CBDCを巡る条項が盛り込まれたのは、暗号資産政策の議論が続く最中でもある。上院ではデジタル資産の規制枠組みを整備する「CLARITY Act」などの提案が議論される一方、ウォーレン氏ら民主党はトランプ氏の暗号資産保有を巡る公聴会の開催を求めている。住宅法案の成立が近づく中、CBDC政策と暗号資産規制の行方が改めて注目されている。